少し前になりますが2015年、ドイツとポーランドをひとり旅した時の記録をブログに残そうと思います。
旅の内容は戦争の記憶と建築がテーマです。
10日間の少し急ぎ足の旅になります。
成田→ベルリン(ドイツ)→クラクフ(ポーランド)→ワルシャワ(ポーランド)→成田
成田からトルコ(インタンブール)経由でベルリンテーゲル空港へ。今は無きテーゲル空港です。
空港からホテル近くの停留所まではバスで向かいます。
飛行機の遅れにより焦りましたが、24時頃無事チェックインできました。
宿泊先はHotel Europa Cityというホテルです。
ロケーションはベルリンの西部になりますが、主要鉄道の駅やバス停が近くにあり観光には抜群でした。
宿泊費も(今はレートが違うので比較になりませんが)かなり良心的で
部屋裏を利用した、最上階の部屋だったので眺めもGoodでした。
ところで1961年から1989年まで存在していた「ベルリンの壁」ですが
正確な壁の位置をご存じですか?!
ドイツ全体の西側と東側との間にある境界線上に壁があった!
と思っている方が結構いらっしゃると思います。
かくゆう私もそう思っていました。。
第二次世界大戦後のドイツは、米・英・仏・ソの4ヵ国統治により西と東に分断されてしまいます。
国の政治的機関(国会議事堂やヒトラーの総統府)のあるドイツの心臓部であったベルリンは
東ドイツ内部にあったにも関わらず、一つの国同等に4ヵ国が共同統治することになりました。
こうしてベルリンは西と東に分断されたので、西ドイツの飛び地のようになります。
そんなベルリンは次第に西と東で経済格差が生まれ、また自由を求め東から西へと人々が流れていくようになります。
東ドイツ政府高官は、国民が去るようでは社会主義国家は作れないと考え
国民が自主的に残らないのであれば、強制的にでも留まるように対策を取らねばならぬ、
東ドイツの人が西へ逃げられないよう、西ベルリンとの境界にぐるりと壁を作ろう!
かの有名な「ベルリンの壁」はこうして作られました。
ちなみにテーゲル空港ですが現在は閉鎖され、新しくブランデンブルク国際空港がベルリンの玄関口となっています。
テーゲル空港では飛行機から降り荷物を受け取ると、いきなり空港の外にでました。早くて便利!と思ったのを覚えています。
国際空港の割にすごく小さいな、、と思っていたのですが。
実はこのテーゲル空港、冷戦当時に陸の孤島になっていた西ベルリンに対して、西側諸国が支援物資を送る為
急きょ突貫工事で建設された空港だったのでした。
工事開始から90日で完成したとか、、、そんな歴史がありました。
さて近代史だけでもお腹いっぱいですが、ベルリン市内にはいたるところにもっと古い歴史の痕跡が残っています。
ベルリン滞在期間は4日間。今回は近代史に焦点を当てさくっと観光スタートです。
「ブランデンブルク門」
プロイセン王国の凱旋門として1789年から1793年頃建設されました。
アテネのアクロポリスにある入口の門を参考に設計されたそうです。
当時のヨーロッパ都市と同じようにベルリンもまた、壁で囲まれた城郭都市でした。
日本では、江戸の八兵衛がうっかりしている頃です。
「ベルリンの壁」とは別ですがヨーロッパの「壁」の歴史、こんな大昔からあったんですね、、、。
門の東側はパリ広場と呼ばれるかなり広い広場です。
ナポレオン戦争に勝利したことを記念し、パリ広場という名前になったそうです。
第二次世界大戦においても大きな損傷を受けます。上部にある勝利の女神ヴィクトリア像がなくなり、馬だけになっていたそうです。
ブランデンブルク門はベルリンの東側ギリギリの位置にあった為、門のすぐ目の前に壁が作られ、通り抜けのできない門として存在していました。
今では噴水もあったり平和的な雰囲気ではあります、、、が立派な建物
アメリカ大使館、イギリス大使館、フランス大使館が立ち並び、、、何となく、、威圧感を感じる。。。
「DZ銀行」
続いてパリ広場に入口のある「DZ銀行」です。
1999年に竣工、設計はフランク・O・ゲーリーです。
建物は銀行オフィスとアパートの複合建物で、ファサードはライムストーンで品のある落ち着いた雰囲気です。
このエントランス入ってすぐの会議室が見たくて来ましたが、中へ入ると、、、警備の男性に
NO!NO!(人差し指)と言われ、、、写真を撮る隙もなく外へ出されてしまいました。
なんとその日、見学のできない日でした!!
「遥々日本からやって来ました!」とか元気に言ってみましたが
そこはやっぱり外国(ドイツ)。まったく話は通じません。
ただエントランスに入ったその瞬間を、しかとこの目に焼き付けてまいりました。
下記の写真は旅の頼れる味方トリップアドバイザーから画像をお借りしています。
銀色のぐにゃぐにゃした内部には会議室があります。
ガラスで覆われた屋根はシェル構造で明るい柔らかな日差しに包まれます。
ゲーリーのぐにゃぐにゃ建築。
アクアリウムの中にいる魚のような感覚になりました。
内部までじっくり見たい方はぜひ見学ツアーがお勧めです!
今回はここまでです。
次回も引き続きベルリン観光の記録を綴ります。