東京建築際2024

2024.05.25(金)-26(土)に開催された「東京建築祭」
普段見れない場所を特別公開していたり、ガイドツアーもある建築の公開イベントが開催されました。
今回は新橋~銀座エリアを巡ってきましたのでその様子をお伝えしようと思います。

1つ目は、新橋の駅からほど近い場所にある「堀ビル」です。
関東大震災後に建てられた、鉄筋コンクリート造5階建て地下1階の建物です。

外観は当時流行していたスクラッチタイル貼りになっており、植物や鍵を模したレリーフ装飾が施されています。

階段吹抜け

元々は堀商店(現在は移転)という老舗の建築金物屋さんの建物で、1階がショールームになっていました。
そんな頃に玄関扉に使う真鍮のハンドルやシリンダーを見に伺ったことがありますが、現在はgoodofficeというシェアオフィスになっています。

入口ドア。重厚感すごいです。。

中世のアールデコ調の凝った装飾に見惚れてしまいました。


2つ目は、銀座昭和通りの「旧宮脇ビル」(MUSEE GINZA)です。
関東大震災の復興建築として建てられましたが、2013年に老朽化の為改修されています。

外壁はスクラッチタイルの変種である加飾タイルというもので、国内でも珍しい外観だそうです。
建物のフォルムは凛としていますが、窓枠がパステルカラーであったりするのも影響して、やわらかい雰囲気を感じさせます。

過去に廃墟になっていた時期もあり解体計画があったのだそうですが、建築好きの現オーナーさんが買い取り
自ら現場に立って改修されたとか、、、この建物に対する愛を感じました。
よくぞ残して下さいました。。。

続いて3つ目は、新富町平常通りの「井筒屋」です。
道路の反対側は新富座(歌舞伎)の跡地になっており、その新富座の甘味処であったそうです。

関東大震災後に建った看板建築で、洋風を取入れた木造3階建ての建物です。
屋根は西洋から取り入れた「ギャンブレル屋根」という腰折れ屋根になっており、2階外壁は「亀甲貼り銅板」という
今では技術継承者がいない貴重な建築意匠だそう。。。

現在は改修されており
板坂諭氏の主宰する the design labo のサテライトオフィスになっています。

今回の東京建築際。ちょっと見てみようと立ち寄ったのですが、、、とんでもない行列、、、建築イベントの大盛況ぶりに感動しました。

こういったイベントがあると、正々堂々と覗くことができるのでよかったなと思います。
また建物のオーナー様には、快く公開して頂けたことに感謝です。

きっとコレは次回も開催ありなのでは、、、と期待をしつつ次回を楽しみにしています!


↓ご興味のある方はぜひ解説を聞いて街歩きをしてみてください!
 (建築史家の倉方俊輔氏の解説がオーディオガイドにてご視聴になれます)